前達めえたち)” の例文
正「成田へ来て駕籠へ乗るてえのは強気ごうきといけねえ、本当ならお前達めえたち二人を駕籠へ乗せて、私等わっしたち二人で担ぎたいくらいのものだ」
前達めえたちを、連れて行きてえのは山々だが、お役人をたたっ斬って、天下のお関所を破った俺達が、お天道様てんとうさまの下を、十人二十人つながって歩くことは、許されねえ。
入れ札 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
してみると貰うて進ぜる方がまだお前達めえたちかおくして、名を売ってやる恩人だ。勘定すれば一銭も差引無し、こちとらは鰹節で、お前様方がうめえ汁を吸うといったようなものだ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
、お前達めえたちが勝手にタタキ殺すってのは穏やかじゃねえからナ。犬でも猫でも……
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
新「妙だってお前達めえたちおかしいぜ、うかして居るぜ急いでってくんねえ、小塚ッ原などへ来て仕様がねえ、千住へでも泊るから本宿ほんじゅくまで遣っておくれ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それもよ、行儀なら行儀をしつけようてえ真実からした事なら、どうせお前達めえたちはお夏さんにゃあお師匠様だ、先生だ、わっちが紋床の拭掃除ふきそうじをするのとかわりはねえ、体操でも何でもすら。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新「ふざけちゃア困るぜ冗談じゃアねえ、お前達めえたちおかしいぜ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
新「冗談じゃアねえ、お前達めえたちは変だぜ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)