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分捕
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ぶんどり
ふりがな文庫
“
分捕
(
ぶんどり
)” の例文
途中に
分捕
(
ぶんどり
)
の大砲が並べてある。その前の所が少しばかり
鉄柵
(
てつさく
)
に
囲
(
かこ
)
い込んで、鎖の一部に札が
下
(
さ
)
がっている。見ると
仕置場
(
しおきば
)
の跡とある。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
左右の膝に置いた手が
分捕
(
ぶんどり
)
スコップ位ある上に、
木乃伊
(
ミイラ
)
色の骨だらけの全身を赤い桜の花と、平家蟹の
刺青
(
ほりもの
)
で埋めているからトテモ壮観だ。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この頃であったろう、学校から帰えると、私はいつも城の下に蝶々を採りにいったが、田村軍曹に蝶々二十匹位
分捕
(
ぶんどり
)
されて泣いたこともあった。
私の子供時分
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
今の政治家実業家などは皆提灯を借りて蝋燭を
分捕
(
ぶんどり
)
する方の側だ。
尤
(
もっと
)
もづうづうしいやつは提灯ぐるみに取つてしまつて平気で居るやつもある。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
二人は仲よく手をつないで、会場にならんでいる、
分捕
(
ぶんどり
)
の中国兵器やソ連兵器を、ていねいに見てまわった。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
ひどい事だ。自分の土蔵でも無いものを、
分捕
(
ぶんどり
)
して渡す口約束で博奕を打つ。相手のものでも無いのに博奕で勝ったら土蔵一
ト
戸前受取るつもりで勝負をする。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
前のは御自分ものであろうが、
扱帯
(
しごき
)
の先生は、酒の上で、
小間使
(
こまづかい
)
のを
分捕
(
ぶんどり
)
の次第らしい。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
日清戦争中、山地中将が
分捕
(
ぶんどり
)
の高価の毛皮の外套を乃木少将に贈ったら、少将は、
傷病兵
(
しょうびょうへい
)
にやってしまった。此事を新聞で読んだのが、
乃木
(
のぎ
)
希典
(
まれすけ
)
に余のインテレストを持つ様になった最初であった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
累世
(
よよ
)
の
珍宝
(
たから
)
を
分捕
(
ぶんどり
)
なし
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
おまけに眼鏡を忘れて来ている
面付
(
つらつき
)
のまずい事。
分捕
(
ぶんどり
)
スコップに洋服を着せたってモウすこしは立派に見えるだろう。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
低い、うねりを打ったような丘陵続きの海岸に近く五
艘
(
そう
)
の水雷駆逐艇が、重なり合って碇泊している。その横に三号活字でベタベタと「
呉淞
(
ウースン
)
に着いた
分捕
(
ぶんどり
)
、
独逸
(
ドイツ
)
潜水艇」
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
捕
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
“分捕”で始まる語句
分捕品
分捕物
分捕々々
分捕問題
分捕次第