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冷澹
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れいたん
ふりがな文庫
“
冷澹
(
れいたん
)” の例文
人生は果してそんなものであろうかと思うと同時に、或は自分が人間一般の心理的状態を
外
(
はず
)
れて性欲に
冷澹
(
れいたん
)
であるのではないか
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
荒芽山
(
あらめやま
)
畔路
(
はんろ
)
叉
(
ふたまた
)
を成す 馬を駆て
帰来
(
かえりきた
)
る日
斜
(
かたぶ
)
き易し
虫喞
(
ちゆうしよく
)
凄涼夜月に吟ず 蝶魂
冷澹
(
れいたん
)
秋花を抱く
飄零
(
ひようれい
)
暫く寓す神仙の宅 禍乱早く
離
(
さか
)
る
夫婿
(
ふせい
)
の家
頼
(
さいわ
)
ひに
舅姑
(
きゆうこ
)
の晩節を存するあり 欣然
寡
(
か
)
を守つて生涯を
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
近所には木村に好意を表していて、挨拶などをするものと、
冷澹
(
れいたん
)
で知らない顔をしているものとがある。敵対の感じを持っているものはないらしい。
あそび
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
昔
(
むかし
)
世にもてはやされてゐた人、
今
(
いま
)
世にもてはやされてゐる人は、どんな事を言つてゐるかと、
譬
(
たと
)
へば道を行く人の顔を辻に立つて
冷澹
(
れいたん
)
に見るやうに見たのである。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
しかし世間の男のように、自分はその為めに、女房に
冷澹
(
れいたん
)
になったとか、苛酷になったとか云うことはない。
寧
(
むし
)
ろこれまでよりは親切に、寛大に取り扱っている。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
知らぬ人の
冷澹
(
れいたん
)
な目で見ても、同じように見えるに違いない。早い話が、あの店の上さんだって、若しあの二人に対して物を言うことになったら、旦那様奥様と云っただろう。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
渡辺はなぜこんな
冷澹
(
れいたん
)
な心持になっていられるかと、みずから疑うのである。
普請中
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
大村の詞はひどく
冷澹
(
れいたん
)
なようである。しかしその音調や表情に
温
(
あたたか
)
みが
籠
(
こも
)
っているので、純一は不快を感ぜない。聖堂の裏の塀のあたりを歩きながら、純一は考え考えこんな事を話し出した。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
更に一歩を進めて考えて見れば、果して結婚前に dub を受けたのを余計だとするなら、或は結婚もしない方が好かったのかも知れない。どうも自分は人並はずれの
冷澹
(
れいたん
)
な男であるらしい。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
己は女房にどうかして夫が
冷澹
(
れいたん
)
だと思わせまい、疎まれるように感ぜさせまいとしているのに、却って己が内にいる時の方が不機嫌だとすると、丁度薬を飲ませて病気を悪くするようなものである。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
そして自分の
冷澹
(
れいたん
)
なのを、やや
訝
(
いぶか
)
るような心持になった。
独身
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
冷
常用漢字
小4
部首:⼎
7画
澹
漢検1級
部首:⽔
16画
“冷”で始まる語句
冷
冷笑
冷々
冷水
冷汗
冷酒
冷淡
冷評
冷飯
冷泉