“内庭(うちには)” の例文
自分は西班牙(スペイン)の闘牛場の絵を観る様な気持で、其れ等を眺めて通つた。どの街も雑沓(ざつたふ)して居たが王宮の内庭(うちには)を横断してステフワン寺(じ)へ抜ける間(あひだ)が殊(こと)に甚だしかつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
朱砂(すさ)の楼隆恩門に我が向ふ内庭(うちには)さむし斑雪(はだれ)吹く風
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
羅馬(ロオマ)法王から此(この)大会に寄越(よこ)した使節僧の一行を皇帝自身に迎へられる儀式があると云ふので、其(その)日の見物の桟敷が王宮の前にも内庭(うちには)にも黄いろい布を張つて設けられてあつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
親切な其(その)家の主人は中門(ちゆうもん)を開いて内庭(うちには)へ導き、画家の昔の邸(やしき)も改築せられて仕舞(しま)つた今日(こんにち)唯(たゞ)残つて居るのは彼(あ)れ丈(だけ)だと云つて、塀越(へいごし)に隣の家の内庭にある二階家(や)を指さして説明して呉(く)れた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)