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傘蓋
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さんがい
ふりがな文庫
“
傘蓋
(
さんがい
)” の例文
すると彼方の堤の上に、
青羅
(
せいら
)
の
傘蓋
(
さんがい
)
をかざし、星の如き群将に守られていた呉侯孫権が曹操を認めると、馬をとばして馳けてきた。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
錦の
袍
(
ひたたれ
)
を着した武士、手に紅羅の
傘蓋
(
さんがい
)
をささげて、左右には、
金瓜
(
きんか
)
、
銀鉞
(
ぎんえつ
)
、
戈矛
(
かぼう
)
をさしあげ、天子の
鑾駕
(
らんが
)
の偉容を整えさせている。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
怪しんでなおよく見ると、峰の頂上に、やや平らな所があり、そこに一群の
旌旗
(
せいき
)
を立て、
傘蓋
(
さんがい
)
を開いて対座している人影がある。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのすさまじさに、曹操の周囲を守っていた者どもは、思わず
傘蓋
(
さんがい
)
を取り落したり、
白旄黄鉞
(
はくぼうこうえつ
)
などの儀容を崩して、あッとふるえおののいた。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
関上遥けき一天を望むと、
錦繍
(
きんしゅう
)
の
大旆
(
たいはい
)
やら無数の
旗幟
(
きし
)
が、
颯々
(
さっさつ
)
とひるがえっている所に、青羅の
傘蓋
(
さんがい
)
が
揺々
(
ようよう
)
と風に従って雲か虹のように見えた。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
一戦一進、蜀陣は
屍
(
かばね
)
の山を越え、血の流れを渡って進んだ。帝座のあたりを守る
白旄
(
はくぼう
)
黄鉞
(
こうえつ
)
、また
黄羅
(
こうら
)
の
傘蓋
(
さんがい
)
まで、ことごとく凍って、水晶の
珠簾
(
しゅれん
)
が揺ぎ進むようだった。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
焔
(
ほのお
)
の壁や焔の床に
昏絶
(
こんぜつ
)
して、声も出さなくなり、びくとも動かなくなってからでも、快川のすがたはまだ
紅蓮
(
ぐれん
)
の
傘蓋
(
さんがい
)
をいただき、猛火の欄にかこまれながら、椅子に
倚
(
よ
)
って
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「大都督、あれを見ないか、野にひるがえる
黄羅
(
こうら
)
の
傘蓋
(
さんがい
)
こそ、まさしく蜀帝の陣坐するところだ。目前、それを見ながら、内に
屈
(
かが
)
んでいるほどなら、もう
戦
(
いくさ
)
などはせぬがいい」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中にも
白旄黄鉞
(
はくぼうこうえつ
)
の
燦々
(
さんさん
)
たる親衛兵にかこまれている白馬金鞍の大将こそ、すなわち曹操その人であろう、
青羅
(
せいら
)
の
傘蓋
(
さんがい
)
は珠玉の
冠
(
かんむり
)
のうえに高々と揺らいで、威風天地の色を奪うばかりだった。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一族の曹真は、このときも先鋒に当り、張遼、
張郃
(
ちょうこう
)
、
文聘
(
ぶんぺい
)
、徐晃などの老巧な諸大将がそれを輔佐し、
許褚
(
きょちょ
)
、
呂虔
(
りょけん
)
などは中軍護衛として、皇帝親征の
傘蓋
(
さんがい
)
旌旗
(
せいき
)
をまん中に大軍をよせていた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
傘蓋
(
さんがい
)
を傾けてこれを迎え入れたという。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
傘
常用漢字
中学
部首:⼈
12画
蓋
常用漢字
中学
部首:⾋
13画
“傘蓋”で始まる語句
傘蓋山