便所べんじょ)” の例文
両足りょうあしをかわりばんこにあげているのは、かにさされないためでもありますが、便所べんじょにいきたいのをがまんしているためでもありました。
その近所きんじょにはいまでもきつねたぬきがいるそうで、ふゆよるなど、ひと便所べんじょにゆくため戸外こがいるときには、をあけるまえに、まず丸太まるたをうちあわせたり、はしらたけでたたいたりして
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
便所べんじょへつれていったり、また夜中よなかにまくらのこおりをとりかえてやったりしました。なかには
だまされた娘とちょうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
『こん畜生ちくしょう! やい殴殺ぶちころしてしまえ! ころしてもるものか、便所べんじょにでも敲込たたきこめ!』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
便所べんじょの二つもあるドアはみなあけはなされ、そのおくでは、いまや一人ひとり使節しせつが、日本流にほんりゅうようをたしているのが、まるえです。
と、おじぎをしてあやまり、いそいで便所べんじょにいきました。やっと、ときはなされたような気持きもちになりました。