人望じんぼう)” の例文
家康が副将軍だなどと言われて大変な人望じんぼうがあるものだから、秀吉の側近の連中は家康の変に鄭重慇懃いんぎんな律義ぶりを信用せず
家康 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
ただかんたんに一時のくちさびしさをまぎらし得るということが、おそらくは茶の人望じんぼうもとであった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
人望じんぼうのあった糟谷の話であるから、近郷きんごうの農民はきそうて家畜かちくうた。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
私立しりつなれども生徒せいとかずは千にんちかく、せま校舍かうしや目白押めじろおし窮屈きうくつさも教師きやうし人望じんぼういよ/\あらはれて、たゞ學校がくこうと一トくちにてこのあたりには呑込のみこみのつくほどるがあり、かよ子供こども數々かず/\あるひ火消ひけし鳶人足とびにんそく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)