トップ
>
亢
>
たかぶ
ふりがな文庫
“
亢
(
たかぶ
)” の例文
恐るれば福を致し、或は侮り、或は
亢
(
たかぶ
)
れば災を致すのは、何事に於ても必ず然様有る可き道理である。古人は決して我等に
虚言
(
うそ
)
を語つて居らぬ。
震は亨る
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
亢
(
たかぶ
)
った上気であった。足を踏んだり手をふったり口を鳴らしたりした。おまけに夏の陽が照りつけていた。暑さの刺激はじっとしていられないのである。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
自分の思いだけで十分神経が
亢
(
たかぶ
)
っている時、しつこくしつこく云い出されると、伸子は怒りつけるのであった。
伸子
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「さあこう人心が
亢
(
たかぶ
)
っていましては……」
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
近來人皆勝つことを好むの心
亢
(
たかぶ
)
り、好んで詭詖の説を聽き、古往今來、萬人の行きて過たず、萬々人の行きて過たざるの大道路を迂なりとし、奮力向前して、荊棘滿眼
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
杉子たちのそばのその一かたまりとは別に、奥の鏡のところでかたまっていた連中の中から、唇のあたりを
亢
(
たかぶ
)
った正義感でつらしたような表情で
比企
(
ひき
)
すげ子が叫ぶように云った。
杉子
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
亢
(
たかぶ
)
る氣もまた張る氣の子氣として生ずる。幸にして張る氣よりして
逸
(
はや
)
る氣を生ぜずに、暫らく張る氣を保ちて幾干時を經ると、張る氣の結果として幾干かの功徳を生ずる。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
渋つて聞きかぬる雨戸に一
ト
しほ源太は癇癪の火の手を
亢
(
たかぶ
)
らせつゝ、力まかせにがち/\引き退け、十兵衞家にか、と云ひさまに突と這入れば、声色知つたるお浪早くもそれと悟つて
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
渋って
開
(
あ
)
きかぬる雨戸にひとしお源太は癇癪の火の手を
亢
(
たかぶ
)
らせつつ、力まかせにがちがち引き
退
(
の
)
け、十兵衛
家
(
うち
)
にか、と云いさまにつとはいれば、
声色
(
こわいろ
)
知ったるお
浪
(
なみ
)
早くもそれと悟って
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
逸
(
はや
)
る氣になるのもある、散る氣になるのもある、弛む氣の生ずるのもある、
亢
(
たかぶ
)
る氣の生ずるのもある、凝る氣の生ずるのもある、
縮
(
すく
)
む氣の生ずるのも有り、舒びる氣の生ずるのも有る。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
鏡に
対
(
むか
)
ひては髪の乱れたるを
愧
(
は
)
ぢ、
金
(
こがね
)
を懐にすれば慾の
亢
(
たかぶ
)
るを致す習ひ、善くも悪くも其境に因り其機に随ひて凡夫の
思惟
(
しゆゐ
)
は転ずるなれば、たゞ後の世を思ふものは眼に仏菩薩の尊容を仰ぎ
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
亢
漢検1級
部首:⼇
4画
“亢”を含む語句
亢進
亢奮
亢然
亢旱
心悸亢進
陳亢
亢々然
亢倉子
亢宿
亢揚
亢桑子
亢立
亢竜
亢進症
亢金竜