久我くが)” の例文
勝龍寺城へ南軍が混み入った後も、西ヶ岡方面や、久我くが、桂川一帯のひろい地域には、なお折々、ぱちぱちと遠い小銃音がしていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これわたし竹馬ちくばとも久我くがぼう石橋いしばしとはおちやみづ師範学校しはんがくかう同窓どうそうであつたためわたし紹介せうかいしたのでしたが、の理由は第一わたしこのみおなじうするし
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
行歩こうほすこやかに先立って来たのが、あるき悩んだ久我くがどのの姫君——北のかたを、乳母めのとの十郎ごんかみたすけ参らせ、おくれて来るのを、判官がこの石に憩って待合わせたというのである。目覚しい石である。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)