中好なかよ)” の例文
するとあとの方から荷を担いで来る人の足音に、見れば幸右衞門の伜圓次郎と云って、今年廿五歳になり、多助とはごく中好なかよしの友達でございます。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それから中には悪く云う奴もある私と中好なかよく、おまえさんは江戸に奉公して江戸子えどっこ同様と云うので、甚藏やわりい事はするナ、と番毎ばんごとう云っておんなさるは有難ありがてえと思って居るが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
近いところが此楼こゝにいたあの綾衣あやぎぬがいゝお手本だよ、あんな夢中になってはつさんのところへき、惚れた同士だから中好なかよく毎日暮すだろうと、楼中うちじゅううらやみものだッたは知っているだろう
是から二人で中好なかよく酒盛をしているうち空は段々雲が出て来て薄暗くなり
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
然うしてあだを討たせてのぞみかなえてやって下さい…お前は奉公した事がないからお父様お母様に我儘を云うが、山平殿は親切なれども長旅の事、我儘な事を云って山平殿に見捨てられぬ様に中好なかよ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)