“何某”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なにがし92.7%
なにぼう3.1%
だれだれ1.0%
なにそれがし1.0%
なにのそれがし1.0%
なんのなにがし1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今の三一阿闍梨あじやり何某なにがし殿の三二猶子いうじにて、ことに三三篤学修行の聞えめでたく、此の国の人は三四香燭かうしよくをはこびて帰依きえしたてまつる。
その親が海に働こうとしてあかつきに浜に出たが、まだ夜が明けぬのでしばらく寄木を枕にして仮睡うたたねしていると、今ほど何某なにぼうの家に子がうまれる。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この翻訳をするには、一つには伝記を読んで、何某だれだれがどういう誤りをして、どういう結果におちいった。そしていかなる法によって、取り返しをしたかを知るが一つ。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
わたしは飯田いいだ在の、某村あるむら何某なにそれがしの娘であるが、今から十三年前、ちょうど十六の七月に、近くの川へ洗濯に往っておって、のがれられない因縁から、そのまま山に入って仙人になったが
女仙 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
近世、江戸牛天神の社のほとりに貧乏神の禿倉ほこら有けり。こは何某なにのそれがしとかいいし御家人の、窮してせんかたなきままに、祭れるなりといい伝う。さるを何ものの所為しわざにやありけん。その神体を
貧乏神物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その男は酒に酔うと浮かれてうたなどうたい出した。そして帰りがけに、衣兜かくしから名刺を取り出して、お庄にくれた。名刺には高等洋服店何某なんのなにがしと記してあった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)