“ケース”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
23.1%
活字函15.4%
7.7%
包箱7.7%
名簿箱7.7%
弾丸筐7.7%
現象7.7%
7.7%
革袋7.7%
7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、一つの石か、瓦か、鋪石しきいしの破片のようなものの下の土の中に、小さな革製のケースか嚢かの塵になったものとまじって、塵になってしまった紙が見つかったんだそうですよ。
「毎日」が先月紙店かみやの払ひが出来なかつたので、今日から其日々々に一聯宛買ふさうだとか、職工が一日ついたちになつても給料を払はれぬので、活字函ケース転覆ひつくらかへして家へ帰つたさうだとか云ふ噂が
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
そしていつものように部屋の一隅の鋼鉄の書類ケースの中から部厚い書類を取り出して来て、その一つの編み籠へ積み重ねた。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
腹では何と思ったか知らぬが、別段厭な顔もせず書類ケースから出しては、また夕方ケースへしまい込むという同じ動作を飽きもせず秘書は器械のように繰り返しているのであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
その包箱ケースの見返しの中央にMICHAEL・SHIROと読める朱墨と、黒い墨の細かい組合わせ文字の紋章みたいなものが、消え消えに残っているところを見ますと
悪魔祈祷書 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
表紙はズット大型の黒い皮表紙なんで……HOLY・BIBLEと金文字の刻印が打込んであって、牛だか馬だかわかりませんが、頑丈な生皮の包箱ケースに突込んであります。
悪魔祈祷書 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
クンケルは、うなずいて、二十七番の名簿箱ケースを持って来てテキパキと売出簿と照校しながら
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
こくりと一つ頷くと、足早に土蔵の中へ入って行ったが、間もなく一挺の猟銃と弾丸筐ケース持出もちだして来た。——その猟銃は父の愛用品で、英吉利イギリスから態々わざわざ取寄せた二聯にれん銃身の精巧な物だった。
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
新らしい現象ケースを究める毎に
初夏(一九二二年) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
いつの間にシテヤラレたものですか、その聖書の中味がスッポ抜かれちゃって、ケースだけがあそこの棚の隅に残っているのを発見しちゃったんです。
悪魔祈祷書 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
鼠色の制服の釦孔ぼたんあなにさげてゐた小さい革袋ケースからナイフを取り出して、但しペンを削るのにナイフの刄尖はさきをつかはないで欲しい、それにはちやんと、適当な刄の鈍い個所があるからと
「旅行しないことになったから、ボストンケースの中から肉色のを出したの、——あんまり紅いのは変でしょう」
身代りの花嫁 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)