“をととし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一昨年95.0%
去々年5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貴君あなたお聞遊しましたかと良人をつとに向ひていまはし気にいひける、娘は俄にしほれかへりしおもてに生々とせし色を見せて、あのそれ一昨年をととしのお花見の時ねと言ひいだ
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
七十を越した祖母一人に小供二人、おのが手一つの仕立物では細い煙も立て難くて、一昨年をととしから女教師を泊めた。去年代つた智恵子にも居て貰ふことにした。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
うけたる者も今は見放みはな寄付よりつかず身近き親類なければ何語らんも病の親と私しと二人なれば今迄いままで御定宿の方々も遂にわきへ皆取られ只一人も客はなし其上去々年をととし山津浪やまつなみあれたる上に荒果あれはて宿やどかる人も猶猶なく親子の者の命のつな絶果たえはてる身の是非もなく宿のはづれに旅人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)