“をとゝし”の漢字の書き方と例文
語句割合
一昨年100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
‥‥一昨年をとゝしの春は大音寺前に一文ぐわし賣りて親せき近よらず故舊音なふ物なく、來る客とては惡處のかすに舌づゝみ打つ人々成りし、およそ此世の下ざまとてかゝる如きは多からじ
ちゝ一昨年をとゝしうせたるときも、はゝ去年きよねんうせたるときも、こゝろからの介抱かいはうよるおびたまはず、るとてはで、がへるとては抱起だきおこしつ、三月みつきにあまる看病かんびやう人手ひとでにかけじと思召おぼしめしのうれしさ
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ありましたとも、一昨年をとゝしの秋、お春の姉のおえいといふ娘が、何が氣に入らないか、お茶の水に飛込んで死にましたよ、その時お榮は十九、妹のお春より又一と際立まさつたきりやうで、母親のお米の歎きは大變でした」