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らうにやくなんによ
凩の吹く町の
角には、
青銅のお前に
跨つた、やはり
青銅の宮殿下が、寒むさうな
往来の
老若男女を、揚々と見
下して
御出でになる。
參詣の
老若男女は、ぞろ/\と、
織るやうに
松並木の
路を
往來して、
袋に
入つた
飴や、
紙で
拵へた
旗のやうなものが、
子供の
手にも
大人の
手にもあつた。
お
節にや
拵ふるに、このあたり
門を
流るゝ
小川に
浸して、
老若男女打交り、
手に
手に
之を
洗ふを
見た。