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よこあな
見ると、たけなす
山葦と
笹むらにかくれて、
洞然たる深い
横穴がある。
漸つと、
其の(
思つた)が
消えて、まざ/\と
恁うしてものを
言交はせば、
武藏野の
丘の
横穴めいた、
山の
手場末の
寂びた
町を、
搜り/\に
稼いで
歩行くのが、
誘ひ
合はせて、
年を
越す
蚊のやうに
多くの
例に
於ては
古墳(
高塚)と
横穴とは、
別種に
考へられて
居る。よしや
同所に
有らうとも、
同時代とは
考へられて
居らぬ。