-
トップ
>
-
やけのこ
語句 | 割合 |
焼残 | 50.0% |
燒殘 | 33.3% |
焚残 | 16.7% |
昨日火事見舞ながら講釈師の
放牛舎桃林子の宅へ参りました処
同子の宅は
焼残りまして誠に
僥倖だと云って悦んで居りましたが、桃林の
家に町奉行の調べの本が有りまして
淺草寺の
觀世音は
八方の
火の
中に、
幾十萬の
生命を
助けて、
秋の
樹立もみどりにして、
仁王門、
五重の
塔とともに、
柳もしだれて、
露のしたゝるばかり
嚴に
氣高く
燒殘つた。
熱灰の下より一体の
屍の
半焦爛れたるが
見出されぬ。目も当てられず、浅ましう
悒き限を尽したれど、
主の妻と
輙く弁ぜらるべき
面影は
焚残れり。