“やくしゅ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薬種88.9%
藥種11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恐らく我国の薬種やくしゅで無からう、天竺てんじく伝来か、蘭方らんぽうか、近くは朝鮮、琉球りゅうきゅうあたりの妙薬に相違ない。へば房々ふさふさとある髪は、なんと、物語にこそ謂へ目前まのあたりいたらすそなびくであらう。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
よくよく御難ごなんな年だ、十津川騒動さえ始まらなければ、こんなことはないのだが、湯の客は少ないし、薬種やくしゅを買いに来る商人も見えず、その上に、今日も明日もきびしい落人詮議おちうどせんぎで追い廻される
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ロミオ この黄金こがねつかはすぞ、これこそはひとこゝろ大毒藥だいどくやくぢゃ、おぬしりかぬるこの些末さまつなる藥種やくしゅよりもこの濁世ぢょくせでははるかおそろしい人殺ひとごろしをするもの。おぬしではうてわしこそはどくるのぢゃ。さらば。