“みずさし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
水指50.0%
水差29.2%
水挿12.5%
水注4.2%
水滴4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
枕許まくらもとにあった水指みずさしから、湯呑に水をさしてお絹が竜之助の手に渡しました。ふるえた手で竜之助はその湯呑を受取ろうとして取落す。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それそれその戸袋にった朱泥しゅでい水差みずさし、それにんだは井戸の水じゃが、久しい埋井うもれいじゃに因って、水の色が真蒼まっさおじゃ、まるで透通る草の汁よ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
年に似げない才覚、よく計ったと——日吉の仕方を、心では思いながら、むざむざ失う赤絵の水挿みずさしへの執着に、忌々いまいましさがこみあげて、められもしなかった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥さんは火鉢の灰をらした。それから水注みずさしの水を鉄瓶てつびんした。鉄瓶はたちまち鳴りを沈めた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
八つ橋、豆板、京洛飴、或はかま風呂、おけら餅、土地の名物を売る店に交って、重々しい古代裂こだいぎれを売る家や、矢立やたて水滴みずさしつば、竿など小さな物を硝子棚一杯に列べた骨董屋などが並んで居る。
六日月 (新字新仮名) / 岩本素白(著)