“ふきち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不吉60.0%
吹散40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家庭に病人でも出来たか、子供が大怪我おほけがでもしたか、婦人と子供ばかりを残して来た家庭に何か不吉ふきちな危難でも生じたかと、平生から余り呑気のんきでない神経質の男はにはかに心配でならなかつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
あさくも吹散ふきちりたり。かぜぎぬ。藪垣やぶがきなる藤豆ふぢまめの、さやも、まひるかげむらさきにして、たにめぐながれあり。たで露草つゆくさみだれす。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一溜ひとたまりもなく吹散ふきちらす。あゝ、無慙むざんな。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)