“なこそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
勿来83.3%
奈古曾16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一抹いちまつのかすみの中にあるいは懸崖千仭けんがいせんじんの上にあるいは緑圃黄隴りょくほこうろうのほとりにあるいは勿来なこそせきにあるいは吉野の旧跡に、古来幾億万人、春の桜の花をでて大自然の摂理せつりに感謝したのである
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ちょうどはるのことで、奥州おうしゅうを出てうみづたいに常陸ひたちくにはいろうとして、国境くにざかい勿来なこそせきにかかりますと、みごとな山桜やまざくらがいっぱいいて、かぜかないのにはらはらとよろいそでにちりかかりました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
町はづれの隧道とんねるを、常陸ひたちから入つて磐城いはきに出た。大波小波鞺々だう/\と打寄する淋しい濱街道を少し往つて、有る茶店さてんで車を下りた。奈古曾なこその石碑の刷物、松や貝の化石、畫はがきなど賣つて居る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
町はずれの隧道とんねるを、常陸ひたちから入って磐城いわきに出た。大波小波鞺々どうどうと打寄する淋しい浜街道はまかいどうを少し往って、唯有とあ茶店さてんで車を下りた。奈古曾なこそ石碑せきひ刷物すりもの、松や貝の化石、画はがきなど売って居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)