-
トップ
>
-
なかむつま
商ふて
毎年江戸へ
出る
商人に
井筒屋茂兵衞
金屋利兵衞と云者あり
平生兄弟の如く
親類よりも
中睦しかりしが兩人の
妻とも此頃
懷姙なし居たり
或時江戸より歸る
道々の
咄に利兵衞は茂兵衞に
向ひ
私は
今年四十になり始めて子と
云者を
或る
日、
夫婦して
仲睦じくお
茶をのんでゐると、そこへ
雉の
子が
木の
葉を一つ
葉、
啣えてきて、おいて
行きました。それは
裏山の
神樣からでした。
何か
書いてありました。みると