“せっけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
石鹸62.8%
席捲17.9%
席巻14.1%
節倹2.6%
尺縑1.3%
屑見1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
祖父はひとり湯に入るとき薬用石鹸せっけんを使っていたが、春さんはそれをなにか上等な化粧石鹸のように思い込んで、その日ひそかに
生い立ちの記 (新字新仮名) / 小山清(著)
チムールやジンギスカンというような偉大な征服者は、さながら旋風のように地上を席捲せっけんして、宇宙を併合しようと努力した。
だがカリフォルニアン・クリッパーに関する最大の驚異は、それがニューヨーク・サンフランシスコ間だけでなく、いわゆる「三角航海」によって全世界を席巻せっけんしたからであった。
「なるたけ節倹せっけんしなくちゃいけない」とさとした。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この故に無声むせいの詩人には一句なく、無色むしょくの画家には尺縑せっけんなきも、かく人世じんせいを観じ得るの点において、かく煩悩ぼんのう解脱げだつするの点において、かく清浄界しょうじょうかい出入しゅつにゅうし得るの点において
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
僕の屑見せっけん、誠におもえらく、観望持重は、今の正義の人、比々ひひとしてみなしかり、これ最大の下策と為す。何ぞ軽快拙速、局面を打破し、然る後おもむろに地を占め石をくの、まされりと為すにしかんや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)