“しんしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
信州63.2%
真宗21.1%
深讐5.3%
神州2.6%
深秋2.6%
深讎2.6%
真秀2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お、家臣かしんの者ではないから、そちはまだ知らぬとみえる。かの信州しんしゅう上田城うえだじょうから質子ちしとしてきている真田昌幸さなだまさゆきのせがれ源次郎がことじゃ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
頭の黒い真宗しんしゅう坊さんが自分の枕元に来て、君の文章を見ると君は病気のために時々大問題に到著とうちゃくして居る事があるといふた。それは意外であつた。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
猛悪な形相の猫鮫ねこざめ虎鮫とらざめが、血の気の失せた粘膜の、白い腹を見せて、通り魔の様にす早く眼界を横ぎり、時には深讐しんしゅうの目をいからせてガラスへきに突進し、それを食い破ろうとさえします。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
甲州武士こうしゅうぶしなどというせまい気持をすてて、まことの神州武士しんしゅうぶしとなるのだからいいじゃないか。われらの愛国あいこく甲斐かいではなくなった。日本にほんだ。かがやきのある神州しんしゅう扶桑ふそうの国だ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、西国さいごく猛者もさどもをおさえるにはちと遠いぞ。——お、これが富士ふじ神州しんしゅうのまン中にくらいしているが、裾野すそのたいから、甲信越こうしんえつさかいにかけて、無人むじんの平野、山地の広さはどうだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
深秋しんしゅうといふことのあり人もまた
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
両巨人、互に綿々たる深讎しんしゅうを含むといえども、何等か一脈の相通ずるものがあって、表面上は、旧知の相会あいかいせるが如く、さも親しげに話し合っている。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
明和九年の行人坂の火事には南西風に乗じて江戸を縦に焼き抜くために最好適地と考えられる目黒の一地点に乞食坊主こじきぼうず真秀しんしゅうが放火したのである。
函館の大火について (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)