“しめやか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蕭条40.0%
蕭索20.0%
䔥然20.0%
沈寂20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひやゝかなる円天井まるてんじょうの陰には、そよとの風もなく、あたり蕭条しめやかに、心おのずか長閑のどかなれば、屋根低く凉しき尼寺か。夏の匂のみなぎり流るゝ、幽暗なる地下室にもたとふべけん。
やがて彼が出づれば、待ちけるやうに男は入替りて、なほ飽くまで此方こなたを向かざらんと為つつ、蕭索しめやかつかふ音を立つるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
折しも唾壺はひふき打つ音は、二間ふたまばかりを隔てて甚だ蕭索しめやかに聞えぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
退き臥床ふしどに入ければ夜は深々しん/\降積ふりつもる雪に四邊あたり䔥然しめやかにていひきの聲のみ聞えるにぞばん建部たてべの兩人は今や/\と窺ふをりお島は藤三郎を抱上いだきあげ小用こよう連行つれゆくてい持成もてなし座敷々々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼等は若き人のやうにもあらずすこぶ沈寂しめやかに座に着きたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)