“さいをう”の漢字の書き方と例文
語句割合
塞翁100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
禍福はあざなえる繩の如く、世は塞翁さいをうが馬、平家の武士も數多きに、時頼こそは中々にねたましき程の仕合者しあはせもの
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
故に無事なるものは午砲を聞きて昼飯を食ひ、忙しきものは孔席こうせきあたゝかならず、墨突ぼくとつけんせずとも云ひ、変化の多きは塞翁さいをうの馬にしんにうをかけたるが如く、不平なるは放たれて沢畔たくはんに吟じ
人生 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
つくさして引入ひきいれしすくなからず塞翁さいをうがうまきことして幾歳いくとせすぎし朝日あさひのかげのぼるがごといまさかゑみな松澤まつざは庇護かげなるものから喉元のどもとすぐればわするゝあつ對等たいとう地位ちゐいたればうへこぶうるさくなりてひとりつく/″\あんずるやうけい十町じつちやう
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)