“さいもん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サイモン
語句割合
祭文57.1%
柴門22.9%
寨門14.3%
彩紋2.9%
綵紋2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まず御定おきまりの活惚かっぽれの小屋が掛かる。するとデロレン祭文さいもんが出来る(これは浪花節なにわぶしの元です)。いずれも葭簀張よしずばりの小屋掛け。
日にげたる老翁ろうおう鍬を肩にし一枝いっしの桃花を折りて田畝でんぽより帰り、老婆浣衣かんいし終りて柴門さいもんあたりたたずあんにこれを迎ふれば、飢雀きじゃくその間をうかがひ井戸端の乾飯ほしいいついば
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
彼方に魏延の一軍が見えたことも懸念になったし、なお彼をたじろがせたものは、近の穀倉や寨門さいもんに添うておびただしく枯れ柴の積んであることだった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実生活の圧迫を逃れたわが心が、本来の自由にね返って、むっちりとした余裕を得た時、油然ゆうぜんみなぎり浮かんだ天来てんらい彩紋さいもんである。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
綵紋さいもんのあるこの雅器は、広く声価を得て今日に及んでいる。それ故苗代川には現に二つの異る陶器が対峙する。一方は雑器として永く続く黒物である。一方は雅器として発達した白物である。
苗代川の黒物 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)