“天来”の読み方と例文
読み方割合
てんらい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実生活の圧迫を逃れたわが心が、本来の自由にね返って、むっちりとした余裕を得た時、油然ゆうぜんみなぎり浮かんだ天来てんらい彩紋さいもんである。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
仲時は天来てんらいの声をけたように、すぐ飛んで帰ろうとした。一刻もはやく、時益とはかって、その事を行おうと、とっさに、思い立ったからだった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
併しこの際の庄太郎にとっては、その考えが、天来てんらい福音ふくいんごとく有難いものに思われるのだった。そして、考えに考えた挙句あげく、結局彼はその計画を実行して見ることに腹を極めた。
灰神楽 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)