“ごへん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
御辺92.6%
御邊7.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御辺ごへんほどに剛なる人いまだ見ず、我に年来としごろ地を争ふ敵あつて、ややもすれば彼がために悩まさる、しかるべくは御辺、我敵を討つてたび候へとねんごろかたらひけれ、秀郷一義もいはず
着くとそのまゝ『此方へ』とっしゃって、奥庭の亭へお通しなされ、あたりに人を一人も置かず、さし向いにおなりなされて、田兵たひょう殿、今度ばかりは御辺ごへんの命を三成が助けて進ぜるぞと
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
御邊ごへん可惜あたら武士を捨てて世をのがれ給ひしも、扨は横笛が深草の里に果敢はかなき終りをげたりしも、起りを糾せばみな此の重景が所業にて候ぞや
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
捕へんため追行おひゆくと云給へど千住にて今朝より暮方迄くれがたまで女を相手に快樂たのしみ日の暮てより夜道をさるゝ事今の話に符合ふがふせずまことの事を云ひ給へとなじるに左仲は御邊ごへんは何人なれば先程より我等われら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
昨夜さくやうばはれ逐電ちくでん致せし故夫を捕へんとかく夜道も厭はず通るなり御邊ごへんは又何故なにゆゑ此處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
重景、今更いまさら御邊ごへん面合おもてあはする面目もなけれども、我身にして我身にあらぬ今の我れ、のがれんに道もなく、厚かましくも先程よりのていたらく、御邊ごへんの目には嘸や厚顏とも鐵面とも見えつらん。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)