“きらい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
87.9%
機雷6.1%
帰来3.0%
嫌否1.5%
1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
江戸川縁えどがわべりに住んでいる啓吉けいきちは、いつものように十時ごろ家を出て、東五軒町ひがしごけんちょうの停留場へ急いだ。かれは雨天の日が致命的フェータルきらいであった。
死者を嗤う (新字新仮名) / 菊池寛(著)
今、甲板かんぱんで、さわいでいる。なにごとかと聞いたところ、オランダの汽船が、機雷きらいにやられて沈んでいるのが見えるそうである。水面から二本の煙筒えんとつを出してるのが見えるという話だ。
沈没男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのぶら下がる当人は旗を持って思い切りよく塹壕の中へ飛び込んで、今に至るまで上がって来ない。白髪しらがは増したかも知れぬが将軍は歓呼かんこうち帰来きらいした。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところが、幽霊は大嫌否きらいさ。「弁慶も女は嫌否かッ。「宮本無三四むさしらいに恐れて震えたという。「遠山喜六という先生は、蛙を見ると立竦たちすくみになったとしてある。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、筆のついでに、座中の各自てんでが、すききらい、その季節、花の名、声、人、鳥、虫などを書きしるして、揃った処で、ひとつ……何某なにがし……すきなものは、美人。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)