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かつぱや
此の
景色の
中を、しばらくして、
門の
柳を
潛り、
帳場の
入らつしやい——を
横に
聞いて、
深い
中庭の
青葉を
潛つて、
別にはなれに
構へた
奧玄關に
俥が
着いた。
旅館の
名の
合羽屋もおもしろい。
お
止し遊ばせよ、あなたは
彼を
怜悧と
思召して目を
掛けていらツしやいますが、
今朝も
合羽屋の
乳母さんが店でお
坊さんを遊ばして
居る
傍で、
弥吉が自分の
踵の皮を
剥いて
喰べさせたりして