“かけまわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
駈廻56.3%
掛廻12.5%
馳廻12.5%
駆廻12.5%
翔廻6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幾ら気が張っていても、疲労つかれには勝たれぬ。市郎は昨夜雨中を駈廻かけまわった上に、終夜殆ど安眠しなかった。加之しかも今朝は朝飯も食わなかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
平「今開けるよ……う云うもんだなア、あんまり遅いじゃアないか掛廻かけまわりに往った時などは早く帰って来てくれないと、旦那のお小言がわしの方へ来るから本当に迷惑だ、冗談じゃアないぜ」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
赤い織色のきれに丸形な銀のしるしを胸に光らせた人々が続々通る。巡査は剣を鳴して馳廻かけまわっておりました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
来年らいねんあたりはカフカズへ出掛でかけようじゃありませんか、乗馬じょうばもってからにあちこちを駆廻かけまわりましょう。そうしてカフカズからかえったら、こんどは結婚けっこん祝宴しゅくえんでもげるようになりましょう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
尾を地へ着けないで、舞いつつ、飛びつつ、庭中を翔廻かけまわりなどもする、やっぱり羽を馴らすらしい。この舞踏が一斉いっとき三組みくみ四組よくみもはじまる事がある。の花を掻乱かきみだし、はぎの花を散らして狂う。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)