“かくない”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カクナイ
語句割合
廓内78.6%
郭内21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さればや僕少壮の頃吉原よしわら洲崎すさきに遊びても廓内かくない第一と噂に高き女を相方あいかたにして床の番する愚を学ばず、二、三枚下つたところを買つて気楽にあそぶを得手えてとなしけり。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
顧客とくい廓内かくないつゞけきやくのなぐさみ、女郎ぢよろうらし、彼處かしこ生涯せうがいやめられぬ得分とくぶんありとられて、るもるも此處こゝらのまちこまかしきもらひをこゝろめず
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼らの心臓部——つまり極楽寺坂の郭内かくないから——またその附近の高所低所から——火ノ手があがり出したのだった。潮風だし、傾斜地だし、一瞬に海をも染めてきたのである。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
必然、いまや郭内かくないはまるで手薄。——と見るや、どこかで
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)