“郭内”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かくない50.0%
くるわない33.3%
くるわうち16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
気もせいているので、彼は言いすてたまま、郭内かくないへ逃げこみ、すぐ屋形門へ入るのは避けて、鑁阿寺の堀橋を走り渡った。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寒川さむかわ五反保ごたんぼを濠として、その郭内くるわないに、侍屋敷の門をならべ、丘の猪鼻台いのはなだいに、一族の館を持っている千葉介常胤ちばのすけつねたねなども、当然、そうであった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
川口の米会所で昵懇じっこんだったのを思いだし、廻船の上乗りにでもしてもらって江戸へ帰ろうと、郭内くるわうちのお長屋をたずねると、川村孫助はみすぼらしい金十郎の風態をそば眼するなり
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)