“くるわうち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
廓内80.0%
曲輪内10.0%
郭内10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まことにお恥かしいことでございますが、その頃わたくしの家は吉原の廓内くるわうちにありまして、引手ひきて茶屋を商売にいたしておりました。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
平之丞が二十三歳になった春のこと、松井六弥の催しで観桜かんおうの宴がひらかれ、ごく親しい者ばかり五人ほど集まった。松井は曲輪内くるわうちにある屋敷のほか大平川のほとりに控え家を持っていた。
日本婦道記:墨丸 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
川口の米会所で昵懇じっこんだったのを思いだし、廻船の上乗りにでもしてもらって江戸へ帰ろうと、郭内くるわうちのお長屋をたずねると、川村孫助はみすぼらしい金十郎の風態をそば眼するなり
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)