“いざり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
63.4%
膝行19.5%
躄者7.3%
漁火4.9%
4.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、妙なかっこうをしている奴、木を背負って坐っている、泥棒か、いざりか、なんだろうかと不審を起して、吠えかかっているのかも分らない。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
葦叢あしむらをのぞき込むようにして膝行いざり出た禰宜様宮田の目には、フト遠い、ズーッと遙かな水の上に、何だか奇妙なものがあがいているのが写った。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ただ順風をいのって船の出られるのをまって居るその間の怖さと云うものは、何の事はない、躄者いざり病犬やまいぬに囲まれたようなものでした。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
時化しけつづき西風強く、夜は絶えて漁火いざりすら見ね、をりをりに雨さへ走り、稲妻のさをうつりに、鍵形の火の枝のはりひりひりと鋭き光なす。そのただちとどろく巻波。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
貴樣はいざりぢやああるめえ。二本の足でずん/\歩いて來い。ぐづ/\してゐると繩を打つぞ。
正雪の二代目 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)