“躄者(いざり)” の例文
「躄者(いざり)さえ立つことが出来るのじゃからのう。——もう打撲傷は癒っているかもしれない。……これこれ小猿よ立ってごらん」
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
唯(ただ)順風を祈(いのっ)て船の出られるのを待(まっ)て居るその間の怖さと云うものは、何の事はない、躄者(いざり)が病犬(やまいぬ)に囲まれたようなものでした。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
……一人は私で。一人は、ここから一里ほど離れている古屋敷に、躄者(いざり)になって生きている爺さんよ。……もう一人は……
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「父には以前から、股に刀傷がございましたが、弱り目に祟り目とでも申しましょうか、乱心しますと一緒に、悪化(わる)くなり、とうとう躄者(いざり)に……」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「そればかりか、お父様には、以前からお持ちの、腰の刀傷が元で、躄者(いざり)に……」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)