“あおじろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蒼白89.7%
青白10.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もしこの蒼白あおじろい青年が、ついに紙幣さつの方へ手を出さないとすると、小林のこしらえたせっかくの狂言も半分はぶちこわしになる訳であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
顔も細長く蒼白あおじろかった。貞子は丸顔で、そうしてただ騒ぎ廻っている。その夜も貞子は、三浦君の傍に附き切りで、すこぶるうるさかった。
律子と貞子 (新字新仮名) / 太宰治(著)
細君さいくんはそれと正反対せいはんたいに、色の青白あおじろい、細面ほそおもてなさびしい顔で、用談ようだんのほかはあまり口はきかぬ。声をたてて笑うようなことはめったにない。そうかといって、つんとすましているというでもない。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ただみずのようにつき青白あおじろひかりながれていました。あちらの垣根かきねには、しろばらのはなが、こんもりとかたまって、ゆきのようにいています。
月夜と眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)