“あおじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
青地33.3%
萵雀22.2%
蒼白11.1%
蒿雀11.1%
藁雀11.1%
青鵐11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
継母のおまんは半蔵のために青地あおじにしきの守り袋を縫い、妻のお民は晒木綿さらしの胴巻きなぞを縫ったが、それを見る半蔵の胸にはなんとなく前途の思いがおごそかに迫って来た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かつて語りけるは小鳥もいろいろ集めて見る時は日本在来のものは羽毛うもうの色皆渋しと。まことや鶯、繍眼児めじろひわ萵雀あおじの羽の緑なる、鳩、竹林鳥るりの紫なる皆何物にも譬へがたなき色なり。
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
皆んなは思わずえりくびに流込んだ霧雨のしずくをヒヤリと感じて顔を見合せました。丁度いまもその話が出たばかりですし倔強くっきょうな工夫たちもさっと顔が蒼白あおじらんでしまいました。
(新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
「あれは蒿雀あおじだ。……」私はっとそれが思い出せると、飛び起きて、窓ぎわに寄っていった。其処から見えた赭松あかまつの一つの枝で小さなオリイブ色をした小鳥が二羽飛び交していた。
晩夏 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
藁雀あおじやジョウビタキは毎度のように来ても、啼声はただ一種で囀りもしない。これに反して雀は饒舌じょうぜつの評が高いだけに、それはそれは色々の語を持っている。
根がたの土に青鵐あおじ来て
生活のうるほひ (新字旧仮名) / 岸田国士(著)