トップ
>
『卵』
ふりがな文庫
『
卵
(
たまご
)
』
三太郎君は勉強に飽きて裏庭に出ました。 空には一面に白い鱗雲が漂うて、淡い日があたたかく照っておりました。その下に立ち並ぶ郊外の家々は、人の気はいもないくらいヒッソリとして、お隣りとの地境に一パイに咲いたコスモスまでも、花ビラ一つ動かさずに …
著者
夢野久作
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「猟奇」1929(昭和4)年10月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約8分(500文字/分)
朗読目安時間
約13分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
生
(
お
)
嗄
(
が
)
外
(
そ
)
逢
(
お
)
乳
(
ちち
)
恍惚
(
うっとり
)
孵化
(
かえ
)
籠
(
こ
)
毀
(
こわ
)
欄干
(
らんかん
)
瀬
(
せ
)
独
(
ひと
)
種子
(
たね
)
竹片
(
たけぎれ
)
肉体
(
からだ
)
臭気
(
におい
)
蒔
(
ま
)
藻掻
(
もが
)
見交
(
みかわ
)
鱗雲
(
うろこぐも
)
殻
(
から
)
歯切
(
はぎし
)
一所
(
いっしょ
)
懐
(
ふところ
)
媾曳
(
あいびき
)
執
(
と
)
地境
(
じざかい
)
囚
(
とら
)
囁
(
ささや
)
嘗
(
な
)
唸
(
うな
)
剥
(
は
)
下駄
(
げた
)
万一
(
もし
)