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内幕
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うちまく
ふりがな文庫
“
内幕
(
うちまく
)” の例文
「僕は経済方面の係りだが、単にそれ丈でも
中々
(
なか/\
)
面白い事実が
挙
(
あ
)
がつてゐる。ちと、君の
家
(
うち
)
の会社の
内幕
(
うちまく
)
でも
書
(
か
)
いて御覧に入れやうか」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
本店の
内幕
(
うちまく
)
を知れば支店の事はすぐわかる道理。大正現代の文学はその
源
(
みなもと
)
一から十まで
悉
(
ことごと
)
く西洋近世の文学にあり。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
……入りくんだ
内幕
(
うちまく
)
を聞いたって、ひとに洩らす気づかいはない。また、それほどの酔狂でもありません。
顎十郎捕物帳:10 野伏大名
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
俊助はこんな醜い
内幕
(
うちまく
)
に興味を持つべく、余りに
所謂
(
いわゆる
)
ニル・アドミラリな人間だった。ましてその時はそれらの芸術家の
外聞
(
がいぶん
)
も顧慮してやりたい気もちがあった。
路上
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
孔子
(
こうし
)
も子は父のために隠し、父は子のために隠すと教えたごとく、
隠
(
かく
)
すことが国家に
危害
(
きがい
)
を
与
(
あた
)
うるならいざ知らず、会社の
内幕
(
うちまく
)
を語りいたずらに他に告ぐるがごときは裏切り同然で
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
芸者の
内幕
(
うちまく
)
を
穿
(
うが
)
つて書けば通人といはるるに引かへて、白首の事より
外
(
ほか
)
には知らぬ人といはれては、文士もいささか気まりがわるくなるものと見えたり。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それが二三年
前
(
まえ
)
から不義理な借金で、ほとんど首もまわらないと云う事——珍竹林主人はまだこのほかにも、いろいろ
内幕
(
うちまく
)
の不品行を
素
(
す
)
っぱぬいて聞かせましたが
開化の良人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
三沢はすべてこういう
内幕
(
うちまく
)
の
出所
(
でどころ
)
をみんな彼の看護婦に帰して、ことごとく彼女から聞いたように説明した。けれども自分は少しそこに疑わしい点を認めないでもなかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「僕はことによると、もう実業は
已
(
や
)
めるかも知れない。実際
内幕
(
うちまく
)
を知れば知る程
厭
(
いや
)
になる。其上
此方
(
こつち
)
へ
来
(
き
)
て、少し運動をして見て、つくづく勇気がなくなつた」と
心底
(
しんそこ
)
かららしい告白をした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
幕
常用漢字
小6
部首:⼱
13画
“内幕”で始まる語句
内幕話
内幕咄