トップ
>
鹿砦
>
ろくさい
ふりがな文庫
“
鹿砦
(
ろくさい
)” の例文
高さは二間ばかりと覚しく、下を覗いてみると、あたかも小竹原を
伐
(
き
)
り払った跡らしく、削ぎ立った
夥
(
おびただ
)
しい切株が絶好の
鹿砦
(
ろくさい
)
を形造っている。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二つの大道のイギリス軍の
防寨
(
ぼうさい
)
を、二つの大きな
鹿砦
(
ろくさい
)
を、彼はことにじっとながめた。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
さあ壕を掘れ、
鹿砦
(
ろくさい
)
をつくれ、
墻壁
(
しょうへき
)
をこしらえろ、
掩護物
(
えんごぶつ
)
を設けろ、小杭を打ち込め、竹束を束ねろ! 武器の手入れだ、武器の手入れだ! 槍を磨け、刀を磨け、鉄砲の筒を掃除しろ。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
涯
(
はて
)
しもなく漫々たる黒土原と、数限りない砲弾の穴が作る氷と泥の
陥穽
(
おとしあな
)
の連続。その上に縦横ムジンに投出されている白樺の
鹿砦
(
ろくさい
)
。砲車の
轅
(
ながえ
)
。根こそぎの
叢
(
くさむら
)
の大塊。煉瓦塀の
逆立
(
さかだ
)
ち。軍馬の屍体。
戦場
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
山麓は
鹿砦
(
ろくさい
)
を
繞
(
めぐ
)
らし、中腹には迷路を作り、一ノ柵、二ノ柵、三の木戸と畳み上げて、敵が攻め口として登りそうな道の上には巨木巨石を蓄えて置くなど、戦略的施設も随所に多い。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
上月城とお味方との通路を
遮断
(
しゃだん
)
するため、高倉山のふもとや、村々の谷あいに長い
空壕
(
からぼり
)
を
鑿
(
うが
)
ち、低地にも兵をかくし、高地にも兵をひそめ、陣地陣地には、柵を植え、
鹿砦
(
ろくさい
)
を
結
(
ゆ
)
いまわし
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鹿
常用漢字
小4
部首:⿅
11画
砦
漢検準1級
部首:⽯
10画
“鹿”で始まる語句
鹿
鹿爪
鹿島
鹿毛
鹿角
鹿鳴館
鹿垣
鹿子
鹿沼
鹿島灘