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鬱気
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うつき
ふりがな文庫
“
鬱気
(
うつき
)” の例文
旧字:
鬱氣
井戸一帯に燐の粉が
零
(
こぼ
)
れて、それに
鬱気
(
うつき
)
を生じ、井戸の中、
覆
(
ふた
)
の石、周りの土までが夜眼にも
皓然
(
こうぜん
)
と輝き渡っていたその理を、彼は不幸にも
弁
(
わきま
)
えなかったのだ。
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
あの、気の弱い、すんなり
痩
(
や
)
せ
細
(
ほそ
)
った
容
(
かたち
)
で、
咳
(
せき
)
にまじって出る血を、人目に隠しながら、いつも
鬱気
(
うつき
)
でいたお米——それと目の前の人とがどう考えても、同じだと思われなかった。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「だまれ。いまほどな酒で酔いはいたさぬ。ほんの
鬱気
(
うつき
)
を
散
(
さん
)
じるため、
薬湯代
(
やくとうがわ
)
りに、折々、用いているまでだわ。この高時に
酒進
(
さけまい
)
らせぬと、わが軍の士気は揚がらぬぞ、はははは」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
などと、かたり
出
(
い
)
で、中華では
魏
(
ぎ
)
晋
(
しん
)
のころから紳士のあいだで愛飲されだして、唐の
陸羽
(
りくう
)
は、
茶経
(
さきょう
)
という
書物
(
しょもつ
)
さえあらわしている。また、
鬱気
(
うつき
)
を散じるによく、
血滞
(
けったい
)
を解くによろしい。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鬱
常用漢字
中学
部首:⾿
29画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“鬱”で始まる語句
鬱
鬱陶
鬱蒼
鬱憤
鬱々
鬱金
鬱勃
鬱積
鬱屈
鬱然