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駆落
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かけおち
ふりがな文庫
“
駆落
(
かけおち
)” の例文
旧字:
驅落
もし
駆落
(
かけおち
)
が自滅の第一着なら、この
境界
(
きょうがい
)
は自滅の——第何着か知らないが、とにかく終局地を去る事遠からざる
停車場
(
ステーション
)
である。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
時には自分で
腑甲斐
(
ふがい
)
無いと思えば思うほど「ええ、何もかもおしまいだ、姫と
駆落
(
かけおち
)
でもしてしまおう」
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
最初のうちは
駆落
(
かけおち
)
が
流行
(
はや
)
るとばかり思い込み、娘を失った親や、若い女房に逃げられた夫は、内々心当りを捜しておりましたが、何の手掛りもないばかりでなく、不思議なことに
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一体どこの連隊に属しているとも分りもしない或る騎兵の二等大尉と
駆落
(
かけおち
)
をして、父親が軍人という奴はみんな
博奕
(
ばくち
)
うちで道楽者だという不思議な偏見から士官嫌いなことを知っていたので
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
と続いた、
手
(
てん
)
ぼう蟹は、
夥間
(
なかま
)
の穴の上を
冷飯草履
(
ひやめしぞうり
)
、両足をしゃちこばらせて、舞鶴の紋の白い、
萌黄
(
もえぎ
)
の、これも
大包
(
おおづつみ
)
。夜具を入れたのを
引背負
(
ひっしょ
)
ったは、民が
塗炭
(
とたん
)
に
苦
(
くるし
)
んだ、戦国時代の
駆落
(
かけおち
)
めく。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「へえ、一軒別に家さがし……なんです、泥棒ですか、
駆落
(
かけおち
)
ですか」
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
(一三)
駆落
(
かけおち
)
の落書
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
煩悶
(
はんもん
)
も坊ちゃんとしての煩悶であったのは
勿論
(
もちろん
)
だが、煩悶の
極
(
きょく
)
試みたこの
駆落
(
かけおち
)
も、やっぱり坊ちゃんとしての駆落であった。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
……
此
(
こ
)
の
山中
(
さんちゆう
)
を、
誰
(
たれ
)
と
喧嘩
(
けんくわ
)
して、
何処
(
どこ
)
から
駆落
(
かけおち
)
して
来
(
こ
)
やう? ……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これが
駆落
(
かけおち
)
でなくって、遠足なら、よほど前から、何とか文句をならべるんだが、根が自殺の
仕損
(
しそこな
)
いから起った自滅の第一着なんだから、苦しくっても、
辛
(
つら
)
くっても
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
駆
常用漢字
中学
部首:⾺
14画
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“駆落”で始まる語句
駆落ち
駆落者