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風炉
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ふろ
ふりがな文庫
“
風炉
(
ふろ
)” の例文
火おけは南部
桐
(
ぎり
)
のお丸胴でね。水屋があって、
風炉
(
ふろ
)
には松風の音がたぎっているし、これはまたどうでがす。気がきいてるじゃござんせんか。
右門捕物帖:03 血染めの手形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
第四章はもっぱら茶器の二十四種を列挙してこれについての記述であって、
風炉
(
ふろ
)
(一〇)
に始まり、これらのすべての道具を入れる
都籃
(
ちゃだんす
)
に終わっている。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
お絹はいつでもお茶のはいるように、
瀟洒
(
しょうしゃ
)
な瀬戸の
風炉
(
ふろ
)
に火をいけて、古風な鉄瓶に湯を
沸
(
たぎ
)
らせておいた。
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
とわしはそう思うがと、老画師はいちど語を切って、静に、
風炉
(
ふろ
)
の上の
瓶
(
かめ
)
から茶を
注
(
つ
)
いで、蕭照にも与え
人間山水図巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
○十二日 小雨、
稍
(
やや
)
寒し。
台子
(
だいす
)
を出し
風炉
(
ふろ
)
に火を入る。花買いに四目の花屋に行く。
紫菀
(
しおん
)
と
女郎花
(
おみなえし
)
とを
択
(
えら
)
びて携え帰る。茶を飲みながら兼題の歌、橋十首を作る。
草花日記
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
これを忘れた者は茶客の資格が無いものと見なされて馬鹿を見る事になるのである。夏は炉のかわりに
風炉
(
ふろ
)
を備えて置く事になっているが、風炉といっても、据風呂ではない。
不審庵
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
おくみは女中に手伝わせて、茶の道具をはこんで来、土
風炉
(
ふろ
)
で、茶を
点
(
た
)
てた。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
延若の政岡が
風炉
(
ふろ
)
先きの屏風にひしと身を寄せて忍び泣きをしてゐると、「
稚
(
をさな
)
けれども天然に太守の心備はつ」た筈の延宝の鶴千代が、この頃の寒さに、つい
堪
(
こら
)
へかねて
小便
(
しゝ
)
が
仕
(
し
)
たくなつた事だ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
『今来るでせう。ああ、小使が
風炉
(
ふろ
)
を沸かしておけば可いがなあ。』
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“風炉”の意味
《名詞》
茶の湯の席上で湯を沸かすための炉。金属製、土製、木製などかある。
《名詞》
小型の溶解坩堝試金用の炉。
(出典:Wiktionary)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
炉
常用漢字
中学
部首:⽕
8画
“風炉”で始まる語句
風炉釜
風炉敷
風炉敷包
風炉先
風炉鋪