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風付
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ふうつ
ふりがな文庫
“
風付
(
ふうつ
)” の例文
額の上に
禿
(
は
)
げ残った毛を真中からテイネイに二つに分けて、
詰襟
(
つめえり
)
の白い洋服を着ていたが、トテモ人のいい親切らしい
風付
(
ふうつ
)
きで
鉄鎚
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
酒なぞ一度も飲んだ事のない福太郎のオズオズした坊ちゃんじみた
風付
(
ふうつ
)
きに、お作の方から人知れず打ち込んでいたものらしい。
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかも、そうした前後の服装の態度の変化がチットも不自然じゃない。慣れ切っている
風付
(
ふうつ
)
きを見ると、一筋縄で行く
曲者
(
くせもの
)
じゃなさそうだ。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「このごろトシ子さんの
風付
(
ふうつ
)
きのスッキリして来たこと……それでこの東京に来た
甲斐
(
かい
)
があるわ……ネエあなた……」
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
世界中の言葉を使ってクルクルと働きまわる男、機関長は理窟っぽいコルシカ人と聞いたが成る程、憂鬱そうな
風付
(
ふうつ
)
きがどこやらナポレオンに似ていた。
幽霊と推進機
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
と云ううちに、やおら
背後
(
うしろ
)
の
華奢
(
きゃしゃ
)
な
籐椅子
(
とういす
)
を振り返って、ソロソロと腰を
卸
(
おろ
)
したのであったが、その
風付
(
ふうつ
)
きを見ると私は又、思わず眼を
反
(
そ
)
らさずにはいられなかった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私は、その如何にも学者然たる冷やかな
風付
(
ふうつ
)
きに、云い知れぬ反感を
唆
(
そそ
)
られない訳に行かなかった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
何か
欺
(
だま
)
し
賺
(
すか
)
すような
風付
(
ふうつ
)
きで、耳に口を当てて二言三言云いながら、サッサと若旦那の手を引いて、
離家
(
はなれ
)
に連れ込んで寝かして御座るのが、私の処からよく見えました。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「何か考え事に夢中になっている様子で、
室
(
へや
)
の中に誰が居るか気が付かぬ
風付
(
ふうつ
)
きでございました。そうしてぼんやりとした当てなし眼をしながらぶつぶつ
独言
(
ひとりごと
)
を云っておりました」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そうして愛のために盲目になって、常識を失っているこの女に対して、
却
(
かえ
)
って云い知れぬ憐れみの情を動かしたらしく、今までよりも亦、ずっと砕けた、親し気な
風付
(
ふうつ
)
きに変った。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それは二階の美人画とは全然正反対の
風付
(
ふうつ
)
きをした少女であったが、それでいてF市界隈は愚か、東京あたりにでも滅多に居ないシャンであろうことが、世間狭い私にも容易にうなずかれた。
鉄鎚
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
女はもうその時に田の畦を渡りつくして、半町ばかり向うの線路に出ていたが、
軌条
(
レール
)
の横の狭い砂まじりの赤土道を、汽車の来る方向に、さり気なく、気取った
風付
(
ふうつ
)
きで歩いて行くようすである。
空を飛ぶパラソル
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
何のわだかまりもない
風付
(
ふうつ
)
きで私にシャンパンのコップをすすめた。
冥土行進曲
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“風”で始まる語句
風
風情
風邪
風采
風呂
風体
風呂敷
風貌
風靡
風呂敷包