面目次第めんぼくしだい)” の例文
面目次第めんぼくしだいもござんせぬが、にいさんは、おたからしいばっかりに、かえってたのだと、自分じぶんくちからいってでござんす」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
はあア誠に面目次第めんぼくしだいもない、おまへつぎやうとは知らず、誠にまない……。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「どうも面目次第めんぼくしだいもないことですが」と学士はまず頭をいて「何時頃だったか存じませぬが、研究室のベッドに寝ていた私は、ガタリというかなり高い物音に不図ふと眼をさましてみますと、 ...
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
乃木大将のぎたいしょうに済まない。実に面目次第めんぼくしだいがない。いえ私もすぐおあとから」
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「……面目次第めんぼくしだいもございませぬ。が、何はともあれ、この御書面を」
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、うわさはかねていておったが、たのはいまはじめて。まことにはや。面目次第めんぼくしだいもござりませぬて」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
面目次第めんぼくしだいもござりませぬ。——でもまァ、ようおいでで。——」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)