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難物
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なんぶつ
ふりがな文庫
“
難物
(
なんぶつ
)” の例文
見た瞬間、この事件は
難物
(
なんぶつ
)
だと思ったが果たしてそうだった。この上は解剖の結果を待って、何かの手掛かりを得るより他に仕方がない
墓地の殺人
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
むずかしいようでも、そのほうはやり方次第でやれるが、
難物
(
なんぶつ
)
は、毎夜つづきの部屋に寝る母の資子である。
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「それじゃどこも同じことですかな。僕の方は
難物
(
なんぶつ
)
に
舞
(
ま
)
いこまれて皆キュウキュウいっています」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
しかも強情無類な
難物
(
なんぶつ
)
を、いかに、自己の
掌
(
て
)
の上に乗せるかを——彼は、茶々を愛する如く、摩耶をあやすが如く、於通の軟化を待つがごとく、興味をもって対している。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
種々
(
さま/″\
)
曰
(
いは
)
くのつきし
難物
(
なんぶつ
)
のよしなれども、
持
(
もた
)
ねばならぬ
義理
(
ぎり
)
ありて
引
(
ひき
)
うけしにや、それとも
父
(
ちゝ
)
が
好
(
この
)
みて申
受
(
うけ
)
しか、その
邊
(
へん
)
たしかならねど
勢力
(
せいりよく
)
おさ/\
女房天下
(
にようぼうてんか
)
と申やうな
景色
(
けしき
)
なれば
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
推理は、やっと
半道
(
はんみち
)
来たばかりだ。その先が、
難物
(
なんぶつ
)
だ。とても手におえそうもない。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
竜之助はかの
大兵
(
だいひょう
)
の男よりは、この少年に眼をつけざるを得なかった、というのは、あとの「すくい胴」はとにかく、前の足をはずす巧妙さ、自分にも覚えがあるが、柳剛流の足は
難物
(
なんぶつ
)
で
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「若様の方は時おりお手あてを申しあげておりましたから、かなり小さくなっています。内藤君の方は
難物
(
なんぶつ
)
ですよ。奥へひろがってくるみぐらいの大きさになっています」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
“難物”の意味
《名詞》
扱うのが難しい物事や人物。
(出典:Wiktionary)
難
常用漢字
小6
部首:⾫
18画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“難”で始まる語句
難
難有
難波
難儀
難渋
難所
難癖
難題
難船
難義