“院本”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんぽん57.1%
まるほん42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうに戯曲、こん詞説しせつ有り。きん院本いんぽん雑劇ざつげき有り、じつは一なり。〕とあるによりて知らる。これ鷲津毅堂わしづきどう先生が『親燈余影しんとうよえい』に出でたり。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
二葉亭も院本いんぽんや小説に沈潜して好んで馬琴ばきん近松ちかまつの真似をしたが、根が漢学育ちで国文よりはむしろ漢文を喜び、かつ深く露西亜文にしたしんでいたから
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
それかの今日に存在する浄瑠璃じょうるり院本まるほんなるものは実に封建思想の産物にして実にその真相をうつし出だしたる明鏡なり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
仙台で出版された案内記や絵葉書によると、院本まるほんで名高いつぼね政岡とは三沢初子みさわはつこのことだそうで、その墓はつつじヶ岡下の孝勝寺にある。墓は鉄柵をめぐらして頗る荘重に見える。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)