間投詞かんとうし)” の例文
「否、単に語勢を強める為めの間投詞かんとうしです。学校なら唯行こうですが、活動なんかは、きゃあ、行こうと真剣になります」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
マッグはあいにく脳天に空罎が落ちたものですから、quack(これはただ間投詞かんとうしです)と一声叫んだぎり、とうとう気を失ってしまいました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
なが沈默ちんもくぐにわづかこれだけの言葉ことばでした、それも時々とき/″\グリフォンの『御尤ごもつとも!』と間投詞かんとうしや、えず海龜うみがめくるしさうな歔欷すゝりなきとにさまたげられてえ/″\に。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それから年をとった女中が一人細目に硝子戸をあけて見たのち、「おや……」なんとか間投詞かんとうしを洩らし、すぐに僕を往来に向った二階の部屋へ案内した。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
支配しているものは Pou-Fou 新聞の(この『プウ・フウ』という言葉もやはり意味のない間投詞かんとうしです。もしいて訳すれば、『ああ』とでも言うほかはありません。)
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
クオラックスという言葉はただ意味のない間投詞かんとうしですから、「おや」とでも訳すほかはありません。が、とにかく何よりも先に「河童全体の利益」ということを標榜ひょうぼうしていた政党だったのです。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)